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【取材ノート:今治】今週のFC今治/イマ・ココ:一度で終わらず、二度、三度(8月4日の練習より)

2022年8月5日(金)


ゲーム形式のトレーニングで、FW千葉寛汰が強烈なプレッシャーを掛ける。寄せられたCBがたまらずボールを下げると、勢いを緩めるどころか、さらに加速してもう1人のCBに向かっていく。二度追い、三度追いすることが味方を助け、同時に相手を苦しめる。

プレスに行く角度、タイミング、勢い。2トップを組む中川風希と意見を交わし、入念に確認する。高い位置でボールを奪って仕掛けるショートカウンターは、チームの重要な武器だ。J2昇格争いを勝ち上がるためにも、2トップが連携してスイッチを入れるプレスに、さらに磨きをかける作業は欠かせない。

今年5月、J1の清水エスパルスから育成型期限付き移籍で今治に加入した千葉は、19節を終了した時点で明治安田生命J3リーグ9試合に出場し、2得点。清水の下部組織出身で、年代別の日本代表にも選ばれてきたエリートにとって、現在は貴重な経験を積むチャンスになっている。

今治を率いる橋川和晃監督も、「彼はずっと強いチームでストライカーとしてプレーしてきたので、守備をする機会はもしかすると少なかったかもしれない。でも、ここでは明確に要求されることだから」と、新境地を切り開くことに期待を寄せる。

ボールを奪って仕掛ける速攻。取り組んでいる課題は、間違いなくプレーの幅を広げてくれる。今治での3ゴール目は、自身のアグレッシブな守備から生まれることになるかもしれない。

Reported by 大中祐二