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【取材ノート:今治】粘れるチームを茂木秀は最後尾から盛り立てる

2022年8月18日(木)
ホーム、ありがとうサービス.夢スタジアムにFC岐阜を迎えた一戦は、45分にチームトップスコアラーのFW中川風希が挙げた1点を守り切り、FC今治が勝利した。タレント軍団の岐阜は、前節終了時点で今治より一つ順位が低い9位。昇格争いに食らいついていくために、どちらにとっても必勝のゲームは当然のように白熱した。終盤に退場者を出した岐阜のCKがゲームのラストプレーで、GK桐畑和繁も上がってくる猛攻を見せた。仲間が体を張って守り続け、最後は今治のGK茂木秀がしっかりボールをキャッチ。勝利を告げるホイッスルが響き渡った。


「相手のプレッシャーをまともに食らってしまって、自分たちのやりたいことをできず、相手がやりたいことをやられてしまいました。その中で、守備で最後のところをやらせなかった。難しい時間帯に失点せず、耐え切れたのは自分たちのいいところだし、今、結果が出ている要因です」

言葉をかみ締めるように、茂木は90分を振り返った。試合はパスが乱れてなかなか前進できず、守備の時間も少なくない苦しい展開に。その中で茂木は戦い方を明確にさせてフィールドプレーヤーと共有。完封へと導いた。

「相手はクオリティの高い選手が多く、前からボールを奪いに行っても取り切れないところがありました。途中から少し引いて、最後のクロスのところを全員で守ることを徹底できた。そこからは、逆に引き込んでカウンターにも行けるようになりました」

今季はセレッソ大阪から水戸ホーリーホックに期限付き移籍してスタートさせたが、5月、GK陣にけが人が続出した今治に改めて期限付き移籍となった。今治デビューを果たした第13節藤枝MYFC戦に2-1で勝利すると、そこからチームは8戦負けなし。岐阜の勝利で、無敗が続く中で初めての連勝となった。

「どちらに転ぶか分からない試合を物にできたし、勢いに乗りたい。次の試合は本当に大事になります。3連勝を目指して、また1週間しっかり準備します」

今治で試合に出ることで、自分にできるプレー、できないプレーがよく分かるという。試合を重ねながら自身が成長することは、チームが上位に食い込むための確かな基盤となる。

Reported by 大中祐二