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【取材ノート:大宮】石川俊輝キャプテン、チームの先頭で旗を掲げ戦う

2024年2月22日(木)


大宮アルディージャは2月18日、2024年のキャプテン、副キャプテンをさいたま市内の練習グラウンドでファン・サポーターにお披露目した。キャプテンには石川俊輝が、副キャプテンには中野誠也、小島幹敏、市原吏音の3名が任命された。

石川は、「より責任と覚悟を持ってチームのためにプレーするという気持ちが強くなりました」と身を引き締める。長澤徹監督はキャプテンについて「旗を持って戦える者」と示していて、石川も実際に「チームをまとめ上げるというよりは、ピッチで先頭に立って姿勢を示してほしいという話をいただいた」と話す。

目指すキャプテン像は「まだ“これ”というのはない」と言うが、「日々の過ごし方の中で、特に練習の中で妥協しないという姿勢を僕が一番見せなきゃいけないと思ってやっています。高い基準で、プレーと行動で示していくことが大事」と抱負を語る。背中で語るキャプテンか、と思わせる一方で、「少し落ちてしまっている選手を引っ張り上げるとか、そういう声掛けを意識しながらやっていっている段階です」とも。日々の練習から少しずつ“石川キャプテン像”を作り上げようとしているようだ。

副キャプテンを含めた4名全員が昨年からの既存メンバーとなったことについて、長澤監督は「これから苦しい場面が来たとしても、踏ん張らなきゃいけないと旗を揚げられるのは、大宮の一番悔しい惨状を目の前で見たあいつらじゃないかと思っている」と、彼らに託した理由を明かした。その思いは、託された者たちへしっかりと通じている。



キャプテン就任の取材を受けた際、石川はヴァンフォーレ甲府在籍時の2022年、第102回天皇杯で優勝した時を振り返った。

「チームに関わる全ての人…それは選手、監督、スタッフやフロントだけじゃなくて、ファン・サポーターの皆さんもそうですし、地域の方々と一体となって戦った時の強さというのは、もう間違いなくいつも以上のパワーが出ます。そういった雰囲気を作っていくためには、まず選手たちがピッチで戦う姿勢を示さなければならない。まずは僕たちがそういう姿勢や行動、ピッチでの立ち振る舞いを示していかないといけないと思います」

J3優勝でのJ2復帰。決して簡単ではないミッションを掲げた2024年へ、重職を担った石川自身の決意表明。関わる全ての者の結集を呼び掛ける思いは、その中にしっかりと響いていた。

Reported by 土地将靖