Js LINK - Japan Sports LINK

Js LINKニュース

【取材ノート:神戸】前川の出場停止も平常心を貫く新井。「いつも通り準備するだけ」

2024年4月11日(木)
明治安田J1第7節で横浜FMに敗れたヴィッセル神戸は試練の時を迎えている。シーズン開幕前から攻撃陣にケガ人が相次ぐ中で、昨季得点王&MVPの大迫勇也が離脱する可能性が出てきたからだ。4月10日の公開練習に姿を見せなかった大迫について、指揮官・吉田孝行監督は「どうなんでしょうね」と明言を避けた。


週末には国立競技場での8節・町田戦を控えている。昨季のJ2王者であり、現在J1首位を走る町田との大一番だけに大迫の動向は気になるところだ。

そしてもう一つ、守備面での不安要素を抱えている。前節の横浜FM戦で退場処分を受けた日本代表GK前川黛也が今節は出場停止。昨季は全試合フル出場を果たした守護神の不在が試合にどう影響するかが気になるところだ。

酒井高徳は前川不在のメンタル的な変化についてこう話す。
「(GKが代わると)もちろん選手の特徴が違うのもあるし、本人の出場試合数もあるので…。(メンタルの)変化とまではいかないですけど、(出場するGKを)よりサポートしたり、声掛けで自信を持たせたりということは意識するとは思います」

当日のメンバー発表まで誰が前川の代役を務めるかは分からないが、ここまでの流れからすると新井章太が第一候補になるだろう。今年1月の新加入選手会見で「前川選手を抜いて僕も日本代表に入りたい」と話したベテランGKにとってはチャンスでもある。

公開練習後、個人としてどのようなモチベーションで町田戦を迎えるのかを尋ねると、こんな答えが返ってきた。
「(いつもと)全く同じですね。色々と準備はありますけど、(町田戦までの)3日間でできる準備を変わらずにやっていくだけです。昔から、スタメンだろうがサブだろうが全く同じ準備をしてきましたし、それは今も変わりません。川崎にいた時もずっとサブだった時期がありましたが、変わらずに準備をしてタイトルを取れたこともあります。そういうことも経験として知っていますし、今回もしっかりと自分の準備をしていくだけです」

前川が不在のリーグ戦は2022年の最終節(34節)以来となる。今季は前川以外の3人が新加入選手であることを考えると、この町田戦はいわば未知の領域であり、一つの試練でもある。それをどう乗り越えるか。ベテラン新井の平常心がカギになりそうだ。

Reported by 白井邦彦