明治安田J1リーグは試合数にばらつきがあるものの、6連勝で勝点を34(16試合消化)に伸ばした鹿島が首位に立っている。2位は16試合消化で勝点33の柏。3位以下のチームは未消化の試合を全て勝点3で換算してもトップ2には追いつけない。現状、鹿島と柏がやや抜け出してきた状況と言えるだろう。
その中でヴィッセル神戸は勝点21で暫定10位。試合数が少ない(14試合消化)とはいえ、鹿島とは勝点13差、柏とは勝点12差とやや離されている。リーグ3連覇へ向けて、週末の17節・G大阪戦は一つの正念場になりそうだ。
4月を4勝1敗で切り抜けた神戸は、本来の強さを取り戻したと言っていいだろう。だが、5月は現時点で1勝2敗と黒星が先行している。3日の14節・岡山戦は2-0で快勝したが、翌15節はC大阪に1-3の逆転負け。続く前節(16節)のFC東京戦は90+13分にPKで先制点を許し、0-1で敗れた。これで今季初の連敗。あまり良い流れとは言えない。
だが、実はV2を達成した昨季も5月にシーズン唯一の連敗を経験している。奇しくも今季と同じ15節(鹿島戦)と16節(東京V戦)だ。当時は2年ぶりのリーグ戦での2連敗、そして3位後退とあってファン・サポーターをやきもきさせたが、結果的にはそこから一度も連敗することなくリーグ2連覇へと駆け上がっていく。もちろん、今回の連敗が良いことだとは言わないが、まだリーグ3連覇を諦める時期でもないということだ。
ただし、17節・G大阪戦に勝つか負けるかで見通しが変わってくる。勝てば再び上位争いに食い込める可能性がある一方で、負ければ11位以下のボトムハーフに後退する危険もあるからだ。リーグ3連覇に向けては鹿島にこれ以上離されるわけにはいかない。つまり、今週末は一つの分岐点となる。
G大阪は暫定6位(消化16試合)。4月を2勝1分3敗で負け越したが、4月最後の13節・京都戦から3連勝でチームに勢いが生まれている。直近の広島戦は0-1で敗れたが、22分に退場者を出したことを考えれば善戦した方だろう。神戸の吉田孝行監督が「いい守備からいい攻撃への流れができている。昨年の強い時期のガンバが戻ってきた印象がある」と警戒しているのもうなずける状況だ。
しかも、G大阪にとって今節は昨年の天皇杯決勝で敗れた借りを返すチャンスでもある。雪辱に燃える“青黒”を神戸は跳ね返して3連敗を回避できるか。勝点3以上の意味を持つ関西ダービーになりそうだ。
Reported by 白井邦彦
その中でヴィッセル神戸は勝点21で暫定10位。試合数が少ない(14試合消化)とはいえ、鹿島とは勝点13差、柏とは勝点12差とやや離されている。リーグ3連覇へ向けて、週末の17節・G大阪戦は一つの正念場になりそうだ。
4月を4勝1敗で切り抜けた神戸は、本来の強さを取り戻したと言っていいだろう。だが、5月は現時点で1勝2敗と黒星が先行している。3日の14節・岡山戦は2-0で快勝したが、翌15節はC大阪に1-3の逆転負け。続く前節(16節)のFC東京戦は90+13分にPKで先制点を許し、0-1で敗れた。これで今季初の連敗。あまり良い流れとは言えない。
だが、実はV2を達成した昨季も5月にシーズン唯一の連敗を経験している。奇しくも今季と同じ15節(鹿島戦)と16節(東京V戦)だ。当時は2年ぶりのリーグ戦での2連敗、そして3位後退とあってファン・サポーターをやきもきさせたが、結果的にはそこから一度も連敗することなくリーグ2連覇へと駆け上がっていく。もちろん、今回の連敗が良いことだとは言わないが、まだリーグ3連覇を諦める時期でもないということだ。
ただし、17節・G大阪戦に勝つか負けるかで見通しが変わってくる。勝てば再び上位争いに食い込める可能性がある一方で、負ければ11位以下のボトムハーフに後退する危険もあるからだ。リーグ3連覇に向けては鹿島にこれ以上離されるわけにはいかない。つまり、今週末は一つの分岐点となる。
G大阪は暫定6位(消化16試合)。4月を2勝1分3敗で負け越したが、4月最後の13節・京都戦から3連勝でチームに勢いが生まれている。直近の広島戦は0-1で敗れたが、22分に退場者を出したことを考えれば善戦した方だろう。神戸の吉田孝行監督が「いい守備からいい攻撃への流れができている。昨年の強い時期のガンバが戻ってきた印象がある」と警戒しているのもうなずける状況だ。
しかも、G大阪にとって今節は昨年の天皇杯決勝で敗れた借りを返すチャンスでもある。雪辱に燃える“青黒”を神戸は跳ね返して3連敗を回避できるか。勝点3以上の意味を持つ関西ダービーになりそうだ。
Reported by 白井邦彦