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【取材ノート:神戸】「出た選手がやるべきことを遂行」。主将・山川の言葉にV3の予感が漂う

2025年6月26日(木)
明治安田J1リーグはシーズン後半に入り、ますます混戦の色が濃くなってきた。首位・鹿島アントラーズがここ5試合で2勝1分2敗とやや足踏み状態になると、2位・柏レイソルも1勝2分2敗と思うように勝点を伸ばせていない。その間にサンフレッチェ広島、ヴィッセル神戸、川崎フロンターレといった第2グループがぐっと差を縮めて順位を上げてきた。
神戸は前節の川崎戦に勝利して連勝を3に伸ばし、暫定4位へ。首位の鹿島とは1試合少ない中で勝点差を「5」に縮めている。少し気は早いが、リーグ3連覇も視野に入ってきたと言える。

“視野に入ってきた”と述べた理由は単に首位との勝点差が縮まってきたから…ではない。大迫勇也と武藤嘉紀が不在の中で代表ブレイク明けの2試合をしっかりと勝ち切れているからだ。
別の言い方をすれば、大迫&武藤という“プラス要素”を残した中で結果を出せているということになる。

キャプテン山川哲史は連勝できている今の状況を次のように分析している。
「ケガ人も少し出てきた中で勝てているのは、試合に出た選手たちがチームとしてやるべきことを遂行できているからだと思います。誰が出ても…、出た選手が(それぞれのポジションで)求められていることをサボらずにやれているのが大きい。チームとして崩れずに戦えている要因だと思います」

昨シーズンはキャプテン山口蛍の離脱をチーム全員でカバーしながら着実に勝点を積み上げてリーグ2連覇へと辿り着いた。
今シーズンは大迫&武藤のダブルエースが不在でも勝点を積み上げられている。佐々木大樹や宮代大聖、ジェアン パトリッキ、エリキらの台頭が大きいが、それも含めてチームが機能している証拠だろう。

先述の通り、リーグ3連覇がどうこうを語るのは時期尚早だろう。ただ、良い流れが来ているのも確かである。
この潮流を乱さないためにも今週末のアビスパ福岡戦は大事になる。そして7月2日には広島との大一番も控えている。
6月26日現在、広島は神戸と同じく20試合消化で11勝3分6敗(勝点36)。得失点差でやや上回り、神戸よりも1つ上の暫定3位にいる。福岡に勝った上で広島を叩ければ、さらに“V3”が現実味を帯びてくるに違いない。

Reported by 白井邦彦