「8連敗」
――特定のチームに対し、不吉なジンクスが続いている。

明治安田Ｊ３リーグで12年目を迎えたＡＣ長野パルセイロだが、2021年以降は“昇格組”に一度も勝てていない。それはおろか、勝点1すら奪えていない状況だ。

前節も昇格組の高知ユナイテッドＳＣを相手に、アウェイで0-1と惜敗。どちらに転んでも不思議ではない展開の中、88分にロングスローから決勝点を許した。

近年は「昇格組に弱い」と言われてきたが、そのジンクスを覆せずに8連敗。順位も17位と苦しい状況が続いている。

次節はホームに“元昇格組”のＦＣ大阪を迎え撃つ。初顔合わせとなった2023年はシーズンダブルを献上。昨季も同様の結果に終わり、通算対戦成績は4戦全敗だ。

スタイル的にも相性は悪い。今季はボール保持型のチームに対して強みを見せているが、非保持型には軒並み苦戦。前節の高知戦もそうだった。

過去未勝利のＦＣ大阪戦は、まさに乗り越えなければいけない壁だ。「同じような相手が続くのはありがたい。高い授業料だと思って、同じことを繰り返さないようにしないといけない」。ゲームキャプテンの大野佑哉は力を込める。

前半戦ラストゲーム。7試合負けなしの首位をホームで打ち破り、非保持型への成功体験も得られれば、後半戦に向けて弾みをつけられるに違いない。“天敵”に初勝利してシーズンを折り返せるか。

Reported by 田中紘夢