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【取材ノート:千葉】持って生まれた才能と常日頃の準備でスーパーセーブを見せるホセ スアレス

2025年8月28日(木)
明治安田J2リーグで第25節からRB大宮アルディージャ、徳島ヴォルティス、ベガルタ仙台と3試合連続で上位対決が続いたジェフユナイテッド千葉。第25節では大宮に千葉を上回る回数の決定機を作られたが、ホセ スアレスの再三のスーパーセーブ、そしてDF陣のゴール前での体を張った守備で失点を阻止。47分にカルリーニョス ジュニオがヘディングシュートを決めて先制ゴールを奪った千葉は、追加点は取れなかったものの1-0の勝利となった。


続く第26節も第25節と同様に、前半から攻め合う展開となった。この試合でも決定機数は対戦相手の徳島が千葉を上回った。しかし、チーム一丸となった粘り強い守備もあり、徳島の選手がシュートの精度を欠き、ゴールマウスを外れるシュートもあった。その一方で、ホセ スアレスはゴールマウスを捉えたシュートをしっかりとキャッチしたり、右手だけでセーブしたりと奮闘。簡単には千葉ゴールを割らせなかった。
試合が動いたのは65分。千葉はカルリーニョス ジュニオがゴール前にクロスを入れ、森海渡がそれに合わせようとゴール前に走り込む。徳島はGKの田中颯が森のシュートを防ごうとするが、田中がクロスボールに触ったことで。ゴール前に入る森をマークしながらクリアを狙った山越康平の予想と違うボールの軌道となる。ボールは山越に当たってオウンゴール。結果的にこの『1点』が決勝点となり、千葉が2試合連続となる1-0のスコアで上位対決を制した。


「久しくホームゲームで勝てていなかったというところで、無失点で勝てたのは非常に大きな意味があるのかなと思っています。相手が古巣でしたけど、特別な感情を抱かないようにしようと、なるべく平常心でプレーしようと考えてピッチに入りました」

2試合連続のクリーンシートについて問われたホセスアレスはそう答え、徳島戦の内容をこう振り返った。

「徳島はカウンター攻撃に強みがあるチームだということは、この試合に向けての1週間の準備の中で聞かされていました。その対策はもちろん練りましたし、そこまで相手にやられた感はなかったです。もちろん危ないシーンは確かにありました。ただ、自分たちにもチャンスがあって、そこでなかなか決めきれなかったので、少ないチャンスをモノにしないといけないと思っています」

大宮戦に続いての再三のスーパーセーブについては、こんなふうに自己評価した。

「練習の賜物だなと思っています。FWがシュートを決める準備をするのと同じように、自分はゴールを守る準備を常にしています。でも、自分一人だけの力だけではなくて、ほかのGKをはじめ周りにいる仲間に支えられて常にいい準備をしているので、彼らのためにも勝利することができたのを本当に嬉しく思っています」

ホセ スアレスのシュートストップを見ていると、ゴール前の混戦の中、相手がシュートを打つ瞬間を見ることができない時でも、素晴らしい俊敏な反応でしっかりとしたセーブを見せている。そんなセーブができる秘訣は何なのだろうか。

「自分の持ち味であるポジショニングです。自分でもポジショニングはいいと思っていて、そこが特長だと思っています。あとは、自分は腕が長いと自負しているので、自分の才能と常日頃の準備があるからこそ、ああいった難しいシュートでも止めることができるのかなと思っています」

徳島戦ではホセ スアレスの活躍に加え、各ポジションの選手がやるべきことをやったことが無失点につながった。センターバックの鳥海晃司はディフェンスラインの背後のスペースを狙う徳島の攻撃に対して、簡単に裏を取られてピンチなることがなかった守備について、試合後にこのように説明した。

「前回対戦では前から守備に行って、裏へのロングパス1本でやられていたので。今日は後手に回る場面もありましたけど、裏を取られるにしても真ん中ではなくて横で取られるほうが全然マシなので。全員がサイドに相手を追い込むようにしていました。起点は作られましたけど、試合では相手に起点を絶対に作られるものなので、そのあとの対応はみんな良かったかなと思います」

また、FWの森は自分のところで相手ボールを奪えないにしても、しっかりと徳島の攻撃のコースを限定する『コースを切る守備』を徹底。チーム全員の守備意識の強さが無失点勝利という結果につながった。

しかし、続く第27節は仙台の気迫あふれる攻守のプレーに押され、前半は完全に仙台に主導権を握られた。この試合でもホセ スアレスは何度も失点を防ぐセーブを見せたが、38分、彼にとってはノーチャンスといえるようなヘディングシュートを決められて失点。後半は呉屋大翔のクサビのパスを受けるプレーで攻撃はやや改善したものの、千葉は試合を通して公式記録でのシュート数は3本と攻撃に課題を残し、0-1の敗戦となった。


悲願のJ1昇格、それもできれば自動昇格を狙う千葉にとって厳しい戦いは続いていく。ピッチで戦う仲間を最後尾で支えるホセ スアレスは、チームを勝利に導くためにゴールに鍵をかけて守る。

Reported by 赤沼圭子