
「ほぼパーフェクトだった」
明治安田J3リーグ第20節。敵地に乗り込んだAC長野パルセイロは、ザスパ群馬に0-0と引き分けた。前節に続いてスコアレスドローに終わったが、藤本主税監督は2試合連続無失点の守備を称えた。
ボール保持率1位のザスパ群馬に対し、試合を優位に進める展開。前半のPK失敗を引きずることなく、後半も交代選手がギアを上げて畳み掛けると、最終盤に最大のハイライトを迎えた。
90+2分、途中出場の行德瑛が3バック右から駆け上がってクロス。最後はペナルティエリア内に7人が入り込むも、あと一歩のところで仕留められない。逆に群馬のロングカウンターを食らい、古巣対決の青木翔大に抜け出される格好となる。
しかし、2人のスピードスターが窮地を救った。
ハーフウェイライン手前から抜け出した青木に対し、長野は3バック中央の大野佑哉と左の冨田康平が全速力で帰陣。なんとか青木には追いついたものの、ゴール前で2対3の状況を作られる。
青木は左右にフリーの味方がいる中で、右の西村恭史を選択。またもや古巣対決の男が駆け上がってきたが、動じることはない。冨田がスライドしてシュートコースを消し、切り返してきたところを大野がスライディングで阻む。セオリー通りの連係によって難を逃れた。
「試合に出ていないときも、ベンチから『強度が高いな』と思って見ていた。あの場面でもトミ(冨田)と(大野)佑哉が全速力で戻ってきてくれた」と今季初出場のGK田尻健。スピード自慢の2人が最終盤に見せたスプリントは、チームの高強度を物語っていた。
守備では2試合連続の無失点に抑えた一方、攻撃は3試合連続の無得点。勝つためにはゴールが必要だ。
「良い試合ができても勝てないことが続いている。一個勝てれば絶対に勢いに乗れるし、次は本当に良いきっかけになる相手だと思う」と大野。次節はホームで松本山雅FCとの“ダービー”を迎える。盤石の守備を継続しつつ、勝利に繋がるゴールを奪いたい。
Reported by 田中紘夢