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【取材ノート:大宮】手話応援デー男、誕生。杉本健勇の復調がチームを目標へ導く

2025年8月28日(木)


待ち望まれたゴールだった。

明治安田J2リーグ第27節、RB大宮アルディージャはホームNACK5スタジアム大宮にロアッソ熊本を迎えた。ジェフユナイテッド千葉との上位対決に敗れはしたものの、続く愛媛FC戦で完勝を遂げ、連勝で勝点を伸ばしたいところだった。

終始圧倒し続けた前半。しかし、得点を奪えずに後半へ折り返すと、熊本も息を吹き返し、徐々に攻め込まれる場面が増えてきた。大宮は2トップを交代、さらに80分、和田拓也と杉本健勇を投入し、試合を決めに掛かった。

そして85分。カプリーニと杉本が小刻みにパス交換。それを受けた藤井一志は、視線に入ったエースへパスをつけた。

「いい感じでボールが回って、たぶん一志とかカプの動きでちょっとラインが下がった。これは打てるな、と思って打ちました」

ドリブルしながらコースを見定めると左足を一閃。シュートはゴールポスト左上隅に突き刺さった。じりじりとした雰囲気を払拭する豪快な一発に、スタジアムは約3か月半ぶりのホーム勝利を確信し、沸きに沸いた。


杉本は、この日行なわれた手話応援席に向けて“愛してるぜ”のハンドサインを贈る。実は昨年の手話応援デーだった7月13日に行なわれた明治安田J3リーグ第21節、カマタマーレ讃岐との一戦でも、杉本の試合終盤のヘッド一発で、チームは勝利を遂げていた。さながら手話応援デー男、といったところか。

「クラブとして手話応援デーを大事にしてるというのを去年知って、得点を決めてチームも勝って本当に良かった。今年もそれができたので、みんなが喜んで帰ってくれてたらとても嬉しいですね」

何より、自身としては4月の第9節ブラウブリッツ秋田戦以来、実に4か月ぶりのゴールである。リーグ中断明け以降はサブに甘んじており、先発復帰への何よりのアピールになることは間違いない。



「この前の愛媛戦もそうですけど、途中から出た選手が流れを変えて決勝ゴールを決めるとか、チームに勢いが出ると思いますし、いい競争になると思う。まだまだ試合は残ってるので、ここから取り返していきたいと思います」

長澤徹監督も試合後、「FW陣みんなそうですけど、ここまではフリでいいから、ここから回収してください、と言った」と報道陣を笑わせたが、そうなればJ1昇格争いへ向けて何よりの好材料になる。エースの復活が、チームを波に乗せる。

Reported by 土地将靖