「磐田にいたときは立ち位置的に難しくて悔しさやもどかしさがあって、自信をなくしている面もあった中で、2年前に藤枝に来ることを選んだわけですけど、そのときに須藤さん(須藤大輔監督)は『お前はもっと良くなる、ここでやっていけば絶対にもっと伸びる』という話をしてくれました。僕自身も自分の力を信じてましたし、須藤さんを信じて頑張ってきたことによって今の自分があるのは間違いないので、磐田を見返したいのはもちろんですけど、このクラブに恩返しをしたいという気持ちが日に日に強くなっています」
そう語る中川創は、2023年8月に藤枝へ来たときは期限付き移籍で、プレーでもなかなか本領を発揮できなかった。だが、2024年に完全移籍に移行してから急速な成長を見せて守備の要となり、今季はキャプテンも任されて精神的にもチームの中心となっている。彼と同様に須藤監督の下で見事に復活を遂げた選手、急成長して上のステージに羽ばたいていった選手が多いことも、藤枝MYFCの誇りと言える。
そうした反骨心や野心に満ちた選手たちにとって、ビッグクラブとの戦いは当然大いに気合が入る。とくにジュビロ磐田は、同じ静岡県内のクラブながら歴史も実績も規模も大きな差がある大先輩。まだ“静岡ダービー”とは認めてもらえず、今季は“蒼藤決戦”と呼んでいるだけに、下剋上への意気込みは強い。
「(磐田は)みんな個の能力も技術も高いので、攻め込まれる時間やボールを持たれる時間もあると思いますが、前回もチャンスをすごく多く作られたわけではないし、自分たちのサッカーができれば必ず勝てると思っています。だから、まずは自分たちの良さ、藤枝らしさを出すことが一番大事ですし、それで磐田に勝てれば、その後の上位陣との試合にも勝っていけると思うので、僕らにとって本当に大事な試合だと思っています。僕も自信を持ちつつ冷静さを保って、いつも通り迷わず足を振っていきたいです」(浅倉)
名古屋から6月に期限付き移籍してきた榊原杏太は、磐田の倍井謙(同じく名古屋から期限付き移籍中)と名古屋ユースの同期で、プライベートでも非常に仲が良いと言う。
「(倍井)謙がいるので磐田の試合はよく観てますし、謙の活躍を見て僕も『もっとやらなきゃ』とすごく刺激を受けてます。でも今は僕ばっかり受けてるので、逆に今度は僕が刺激を与えられるようなプレーをしたいと思ってます。藤枝に来たことがすごく自分の成長につながってるなというのは、やりながら実感できてますし、今は調子も良いので(倍井と)対戦できたらすごく楽しみです」(榊原)
もちろん、ここで挙げた3人に限らず、昨年まで磐田にいた金子翔太や、出場すればJ通算400試合目となる梶川諒太をはじめ蒼藤決戦を特別な想いで迎える選手は多い。それらの想いを一つのベクトルに集約させて磐田から公式戦初勝利をつかみ取れば、今季の残り試合に向けても、チームの未来に向けても、非常に大きな一歩となるはずだ。
Reported by 前島芳雄
そう語る中川創は、2023年8月に藤枝へ来たときは期限付き移籍で、プレーでもなかなか本領を発揮できなかった。だが、2024年に完全移籍に移行してから急速な成長を見せて守備の要となり、今季はキャプテンも任されて精神的にもチームの中心となっている。彼と同様に須藤監督の下で見事に復活を遂げた選手、急成長して上のステージに羽ばたいていった選手が多いことも、藤枝MYFCの誇りと言える。
そうした反骨心や野心に満ちた選手たちにとって、ビッグクラブとの戦いは当然大いに気合が入る。とくにジュビロ磐田は、同じ静岡県内のクラブながら歴史も実績も規模も大きな差がある大先輩。まだ“静岡ダービー”とは認めてもらえず、今季は“蒼藤決戦”と呼んでいるだけに、下剋上への意気込みは強い。
「今度は自分が刺激を与える側に」
もちろん今季9得点3アシストとブレイクしているプロ2年目の浅倉廉も、その1人だ。「(磐田は)みんな個の能力も技術も高いので、攻め込まれる時間やボールを持たれる時間もあると思いますが、前回もチャンスをすごく多く作られたわけではないし、自分たちのサッカーができれば必ず勝てると思っています。だから、まずは自分たちの良さ、藤枝らしさを出すことが一番大事ですし、それで磐田に勝てれば、その後の上位陣との試合にも勝っていけると思うので、僕らにとって本当に大事な試合だと思っています。僕も自信を持ちつつ冷静さを保って、いつも通り迷わず足を振っていきたいです」(浅倉)
名古屋から6月に期限付き移籍してきた榊原杏太は、磐田の倍井謙(同じく名古屋から期限付き移籍中)と名古屋ユースの同期で、プライベートでも非常に仲が良いと言う。
「(倍井)謙がいるので磐田の試合はよく観てますし、謙の活躍を見て僕も『もっとやらなきゃ』とすごく刺激を受けてます。でも今は僕ばっかり受けてるので、逆に今度は僕が刺激を与えられるようなプレーをしたいと思ってます。藤枝に来たことがすごく自分の成長につながってるなというのは、やりながら実感できてますし、今は調子も良いので(倍井と)対戦できたらすごく楽しみです」(榊原)
もちろん、ここで挙げた3人に限らず、昨年まで磐田にいた金子翔太や、出場すればJ通算400試合目となる梶川諒太をはじめ蒼藤決戦を特別な想いで迎える選手は多い。それらの想いを一つのベクトルに集約させて磐田から公式戦初勝利をつかみ取れば、今季の残り試合に向けても、チームの未来に向けても、非常に大きな一歩となるはずだ。
Reported by 前島芳雄