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【取材ノート:長野】“神の手”で遠のいた残留確定。判定より目を向けるべきは――

2025年11月5日(水)


判定は覆らず、結果で覆すこともできなかった。

AC長野パルセイロは明治安田J3リーグ第34節をホームで迎え、高知ユナイテッドSCに0-1と敗戦。残留を争うライバルとの直接対決で、前半の1点に泣いた。


その1点には疑惑もあった。

クロスからのシュートをGK松原颯汰が弾き、こぼれ球を吉田知樹に詰められた形。行德瑛がスライディングで掻き出そうとしたが、ボールは吉田の右腕に当たってゴールに吸い込まれた。

選手も指揮官も「不運だった」と口を揃え、サポーターも不満を募らせた。相手選手のSNS上での不適切な発言も含め、遺恨は今も残る。

ただ、勝負の世界では運も実力のうち。そこに至るまでの過程にも問題はあった。

高知の武器であるロングカウンターから失点。それ以前にも同様に2回ピンチを招いたが、裏を返せばそれ以外にやられる気配はなかった。

そして案の定、警戒していた形からやられた。

相手のクリアに対してファーストボールで競り負け、スピードアップを許してしまう。左サイドから右サイドに展開され、フリーでクロスを許すと、ニアで先に触られる。こぼれ球への反応でも後手を踏んだ。

「止められたシーンは絶対にあった」と田中康介が言えば、藤本主税監督も「守れたなと思うところはある」。カウンター阻止の機会を何度も逃したのは事実だ。

付け加えるならば、失点しても残り時間は60分ほど残されていた。後半はボールを保持して押し込んだが、高知の5-4-1のブロックを破れず。リーグ最少得点という課題を露呈した。

疑惑の判定を招いたのも自分たちで、結果で覆せなかったのも自分たちだ。素直に負けを認め、残り4試合で取り返すしかない。

Reported by 田中紘夢