
無事に残留が決まり、次は昇格阻止がミッションだ。
AC長野パルセイロは明治安田J3リーグ第36節で、テゲバジャーロ宮崎に0-1と敗戦。勝てば自力での残留が決まるホームゲームを落とし、長野Uスタジアムにブーイングが鳴り響いた。
そんな悲報に接しながらも、試合翌日には吉報が届いた。
ザスパ群馬が最下位のアスルクラロ沼津を2-1と下し、群馬だけでなく長野の残留も決定。2ゴールで勝利に導いたのは、昨季まで長野に2年間所属していた西村恭史だ。
望んだ決着ではなかったが、“仲間”が力を貸してくれたことで、多少なりとも気持ちは和らいだ。
「ヤス(西村)は僕らのことも気にかけてくれていたと思う。結果的に救ってもらった」と浮田健誠。忽那喬司はLINEでスターバックスのギフトを贈り、SNS上でもサポーターから西村への感謝があふれた。
安堵を得て残り2試合。無得点での3連敗という状況で、何よりもゴールと勝利がほしい。次節は栃木シティとのアウェイゲームへ。引き分け以上で自力昇格が決まる首位に対し、指をくわえて見送るわけにはいかないだろう。
浮田が「調子に乗らせない」と対抗心を燃やすのは、レノファ山口FC時代に同僚だった田中パウロ淳一だ。総フォロワー数50万人超えのSNSに“引き立て役”として晒されるのではなく、最高の“ヒール役”となれるか。
Reported by 田中紘夢