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【取材ノート:神戸】26年のFIFAワールドカップ・日本代表入りへ期待。前川黛也・宮代大聖が今季を振り返る

2025年12月11日(木)
「FIFAワールドカップ2026」の組み合わせ抽選が日本時間12月7日未明に行われ、日本はオランダ、チュニジア、そして欧州プレーオフの勝者(ウクライナ、スウェーデン、ポーランド、アルバニア)と同じグループFに入った。

初戦のオランダ戦は6月15日5時から、第2戦のチュニジア戦は21日13時から、第3戦(欧州プレーオフ勝者)は26日8時から(いずれも日本時間)と具体的な日程も決まり、FIFAワールドカップへの気運はますます高まりを見せている。

ヴィッセル神戸のファン・サポーターからは、山川哲史や佐々木大樹らアカデミー出身選手の代表入りを期待する声も当然ながら挙がっている。

神戸のエースナンバー13を背負う佐々木の今季は、怪我に泣かされて思うような結果が残せなかった面もあるだろう。しかし、山川は今季の明治安田J1リーグ全38試合に出場し、リーグ3番目に少ない33失点の堅守に大きく貢献。しかも、シーズンを通して警告(イエローカード)はわずか1枚というクレバーさも光った。今季からキャプテンに就任し、精神面でも大きな成長。まだA代表の経験はないが、日の丸を背負う姿を見てみたい1人だ。

また、A代表キャップ2試合の実績を持つGK前川黛也もFIFAワールドカップで見てみたい選手だ。今季のJ1リーグで全試合フル出場を果たした神戸の守護神は、ビッグセーブや精度の高いフィードなどでチームに安定感をもたらした。だが、前川に満足した様子はなく、この向上心こそが彼の魅力でもある。

「勝たないといけない試合で勝てなかった。やっぱり、僕が防ぎきれなかったという面もあると思います。いいキーパーは、その局面、その流れを変えるようなタイミングでしっかりセーブできるものだと僕は思っています。今シーズンはすごく成長もできたし、個人的には一番いいシーズンだったとは思うのですが、大事な場面で止めないといけないという部分では物足りないところも感じています」

さらなる成長を遂げ、し烈な代表GK争いに割り込んでほしい。

そして、宮代大聖もFIFAワールドカップで見てみたい1人だ。今季は怪我で出遅れたにも関わらず、2季連続で二桁得点(今季は11ゴール)をマーク。今年7月の東アジアE-1サッカー選手権ではA代表デビューも果たしている。その中で多くの刺激をもらったようだ。

「いろんな感情になったシーズンというか、いい時もあれば悪い時もありました。個人的に良くてもチームが良くない時もあり、いろんな状況があったので、まぁ刺激的な1年だったかなとは思います。チームとしてはタイトルを取れませんでしたけど、個人としては非常に良い1年になりましたし、自分でも成長を感じられた1年でした」

3人に囲まれても間を割って抜けていくドリブルや芸術的な反転シュートなど、テクニックは他の代表選手にも引けは取らないだろう。そして今季もJ1リーグをはじめ、ACLE、天皇杯などでもゴールという結果を残している。代表に呼ばれ、なおかつ“違い”を出せればFIFAワールドカップも夢ではないだろう。来年のさらなる“大成(たいせい)”に期待したい。

Reported by 白井邦彦