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【取材ノート:千葉】取材エリアでの田中和樹&カルリーニョス ジュニオ

2026年1月16日(金)
2026年1月9日、17年ぶりにJ1の舞台に復帰した千葉の新シーズンの全体練習がスタートした。今回は2025年シーズンでの選手の試合後の取材エリアでの様子で、まだお伝えできていなかったことをお伝えしたい。

千葉のペン記者向けの取材エリアは柵で囲われており、ペン記者は柵の中にいて、選手は柵の外側を1周近くグルっと回り、記者に声をかけられた場所で足を止めて取材に応じる。選手によって記者に対して話をするのが得意だったり、苦手だったりするのだが、話をするのが好きな選手であっても、敗戦など試合の結果、自分のプレーの出来次第で口が重くなったり、足早に取材エリアを通り過ぎようとしたりすることもある。

田中和樹はどちらかというと取材が苦手なタイプのようで、もちろん声をかければしっかりと取材対応をしてくれるのだが、記者がほかの選手に取材をしていると目立たぬように取材エリアを通っていこうとしがちだ。だが、明治安田J2リーグ第8節の試合後は違った。

その試合で千葉は24分、髙橋壱晟がCKのこぼれ球から素晴らしいミドルシュートを決めて先制。しかし、52分に水戸に同点ゴールを奪われた。そして、勝利を獲得する勝ち越しゴールを奪ったのが田中で、77分、日高大のシュートを水戸のGKの西川幸之介がセーブしたこぼれ球に反応して決めたものだった。その結果、千葉は2-1の勝利を収めた。


自分が勝利の立役者という自覚があったのだろうか。取材エリアに来た田中は珍しく自らペン記者たちのところに寄ってきて「何か(質問が)ありますか?」と聞いてきたのだ。田中を待っていたペン記者たちはありがたくその言葉を受け、田中のところに集まって取材させてもらった。

そして、自ら取材を受けるのは苦手と語ったのはカルリーニョス ジュニオだ。反撃の狼煙を上げるゴールを奪った明治安田J1昇格プレーオフ準決勝の試合後は、赤ちゃんを抱いて取材エリアに現われた。赤ちゃんを抱いたままの選手にはさすがに取材はお願いしにくい。さらに、その日はファブリシオ通訳を伴っておらず、それまでもカルリーニョス ジュニオは活躍した試合でも通訳がいない状態で取材エリアを通っていくことがあった。


千葉をJ1へと導く値千金のゴールを奪った明治安田J1昇格プレーオフ決勝の試合後も、カルリーニョス ジュニオは一度、赤ちゃんを抱いて取材エリアを通った。だが、その後に赤ちゃんは抱かずに通訳を伴って取材エリアに現われ、ペン記者たちの質問を受けた。最後のほうで、ある記者が笑いながら「準決勝も今日もあれだけ活躍したから、メディアは話を聞きたいと思うんですけど、子供を抱いてきたり、『通訳がいない』と言ったりして、取材はあんまり好きじゃないんですか?」と聞いた。すると、カルリーニョス ジュニオはこう答えた。

「なるべく皆さんから逃げたいなと思っています」


先ほどの記者が「ブラジル人なのに珍しい」と続けると、「自分は少しシャイなので」という答えが返ってきた。舞台がJ1となると2026年シーズンは彼を取材するメディアがもっと増えることを先ほどの記者が告げると、カルリーニョス ジュニオは冗談めかした口調でこんなふうに返した。

「自分の職業柄、それは当たり前だと思っています。ただ、自分よりもほかの選手にインタビューしていただけたらなと思っています」

そう話すと、日本語で「ありがとう。ありがとう」と言って取材エリアを去った。

2026年シーズンは取材エリアで選手たちからどんな話が聞けるだろうか。今から楽しみでワクワクする。

Reported by 赤沼圭子