
武者修行を経て、一回りも二回りも大きくなった若林学歩が、いよいよRB大宮アルディージャで勝負を挑む。
2022年の加入から3シーズン、公式戦出場はわずか1試合。2025年はJFLいわてグルージャ盛岡へ、そしてJFL横河武蔵野FCへ育成型期限付移籍し、出場機会を求めた。
JFLからの降格危機に瀕していた横河では、リーグ終盤の7試合でゴールを守った。移籍後のデビュー戦となったFCティアモ枚方戦は4失点での大敗を喫したが、その後リーグ戦ラスト6試合で最後尾に立ち続けた。

「大宮でも昇格も降格も経験してますけど、その両方とも僕はその現場には立ててなかった。練習のピリついてる雰囲気もわかりますけど、やっぱりどうしても試合に出ている当事者ではなかったので、いまいちその感覚が分からなかった。その中で横河に来て、この歳で試合に出て、それを経験できてるのはなかなかないこと。確実にいい経験ができている」
上位チームを相手に、より多くのシュートを浴びることも少なくなかった。2025年のJFL優勝チームであるHonda FCとの一戦は、シュート数0対17という一方的な試合。だが、最終的に0-1で敗れはしたものの、80分以上無失点で耐え、チームに勇気を与え続けた。
「こういった苦しい状況は必ず将来、僕がこの先キーパーをやっていく中で絶対財産になっていくと思う。チームを残留させられたらもっと自分の価値も上がると思うんで、いい意味で楽しんでます」
ラスト6試合ではクリーンシート3試合、2勝2分2敗と、勝点8ポイントの獲得への貢献度は小さくない。彼がチームをJFLへ残留させたと言っても過言ではないだろう。
その実績を引っ提げて、今季大宮に復帰した。

「一番は、自信がすごくつきました。去年初めて継続的に試合に出続けたっていう経験もできて、かなり自分の中で引き出しが増えたのもある。去年レンタルされた経験をここでまた生かして、さらに自分の成長に繋げられればと思ってます」
まずはベンチメンバー入り、そこから先発の座を勝ち取りたい。立ちはだかる先輩キーパーの存在はもちろん大きいが、昇降格のない明治安田J2・J3百年構想リーグは大きなチャンスだ。
「壁は大きいけど、どうにかして今年は全部(試合メンバーに)入りたいですね。頑張るしかないです」
その体格を生かしたビッグセーブと、ロングキックの飛距離は間違いなく他者にはないもの。修羅場をくぐり抜けてきた強さを発揮して、大宮でも大きな存在になれるよう、期待は尽きない。
Reported by 土地将靖