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【取材ノート:琉球】沖縄の風に馴染んだ司令塔・石浦大雅が掲げる「修正力と楽しむ心」

2026年2月5日(木)


今週開幕する「明治安田J2・J3百年構想リーグ」。変則的な2~6月開催となる限定リーグを前に、石浦大雅は静かな覚悟をにじませている。彼が口にしたのは目先の勝敗ではなく、「1年半後にJ3優勝J2昇格を達成していられるように」という言葉だった。

昨年8月に愛媛から完全移籍で加入した石浦は、当初は沖縄特有の高温多湿に戸惑ったという。しかし今ではすっかり順応し、パスサッカーを志向するチームスタイルの中で「毎日が楽しい」と充実感をにじませる。

昨季は途中加入ながら15試合に出場し1得点。だが「5ゴール・5アシスト」という自らに課した目標には届かず、「全然足りなかった」と悔しさを隠さない。

シャドーとボランチ、2つのポジションを行き来する中で自分の立ち位置を模索したシーズンでもあった。「シャドーなら前でシュートを狙いたいし、ボランチならラストパスで決定機を作りたい」。今季はどのポジションでも数字で結果を残すことがテーマだ。

加えて彼が口にするのが、チーム全体の「修正力」。昨季は流れが悪くなった際、ピッチ内での判断や思い切りに欠けたと振り返る。今季は自らが中心となり、状況を読み、仲間を動かす存在になる覚悟だ。



幼少期から天才肌と評されてきた足元の技術やパスセンス。しかし石浦はそこに安住しない。愛媛での経験を経て、前線からのプレスやボール奪取といった守備面も武器として捉えるようになった。「上手くて、走れて、戦える」。その進化は、ボールを大切にする琉球のスタイルとも融合している。

そんな彼のキーワードは「楽しむ」だ。プロ入り後、思うようにいかない時期もあったが、「まずは楽しもう」と考え方を切り替えたことで再び前を向けるようになった。沖縄の風にすっかり馴染んだ司令塔は、誰よりもサッカーを楽しみながらリーグ戦を戦い抜く。その先に見据えるのは1年半後の歓喜の瞬間だ。

Reported by 仲本兼進