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【取材ノート:神戸】紆余曲折を乗り越えてつかんだWEST1位の座。そして“唯一無二”のタイトルをかけて王者・鹿島アントラーズに挑む。

2026年5月28日(木)
明治安田J1百年構想リーグはプレーオフラウンド2試合を残すのみとなった。プレーオフラウンドは、地域リーグラウンドの各グループ同順位チームがホーム&アウェイ方式で戦う。WEST1位の座を射止めたヴィッセル神戸は、EAST1位の鹿島アントラーズと対戦する。そしてプレーオフラウンドを制して優勝すれば、今秋開幕予定のAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)に本戦からダイレクトで参加できる。逆に準優勝に終われば、次のACLEはプレーオフからの参加という厳しい試練が待っている。悲願のアジア制覇を見据えるなら、やはり鹿島に勝ってACLE本戦にダイレクトで参加したいところだ。

鹿島は昨シーズンの明治安田J1リーグを制したディフェンディングチャンピオンである。今シーズンのJ1百年構想リーグでもEAST2位のFC東京に勝点差8をつけて1位に輝くなど圧倒的な強さを見せつけた。しかも地域リーグラウンド18試合の中で90分以内に敗れたのは1試合のみ。牙城を崩すのはそう容易くはないだろう。
だが、この2試合が一筋縄ではいかないのは相手も同じだ。神戸はACLEの影響による過密日程や主力選手たちの離脱、ACLEファイナルズ準決勝敗退のショックなど抱えながら、最終的には自力でWEST1位を決めるなど勝負強さを見せてきた。その中で若い選手たちが一回り成長し、チーム力は高まっている。王者・鹿島にとっても神戸の牙城を崩すのは容易くないはずだ。

もちろん、この2戦にかける想いも強い。武藤嘉紀は、地域リーグラウンド最終節のアビスパ福岡戦後にこんなコメントを残している。
「みんながいろんなものを犠牲にしてきた上で、こうやってWEST1位になれて本当にうれしく思います。(ACLEファイナルズ後はなかなか勝てない時期もあったが)なんとか立て直せて良かったですし、ほっとしています。サポーターのみなさんは本当に悪い時もずっと応援してくれていたし、鹿島戦もしっかり勝って、唯一無二のこの大会で優勝することができたら最高かなと思います」

王者の貫禄を見せつけてきた鹿島か、紆余曲折を経て強くなった神戸か。J1百年構想リーグのタイトルをかけた戦いは、いよいよ最終局面を迎える。

Reported by 白井邦彦