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【取材ノート:大宮】ありがとう、和田拓也。大宮で2度目の選手生活を終える

2026年6月11日(木)


明治安田J2・J3百年構想リーグのラストゲーム。プレーオフラウンド2回戦でRB大宮アルディージャは高知ユナイテッドSCと対戦した。大宮にとっては単なるハーフシーズン最終戦というだけではなく、クラブにとって大きな存在であった2人の選手の最後の試合でもあった。アカデミー時代を通じ通算12年半在籍した石川俊輝が現役引退を発表、そして、和田拓也の契約満了がリリースされ、それを受けての“最終戦”ということになった。


56分、おそらくは試合前からの予定だったのだろう、石川と和田が揃って投入される。交代スタンバイ中に高知に先制を許したのは想定外だったかもしれないが、和田はそれでも特に気持ちは変わらなかったと明かした。

「俊輝と同じタイミングで出してもらってありがたいことですけど、特に思い出作りのための起用ではないと自分でも思ってる」

そう前置きし、「ゲームを勝たせようっていうことには変わらない。じゃあ0-1だったらどうやったら勝てるかな、みたいな感じだった」とその時の心中を振り返った。

アンカーのポジションに入ると、最終ラインからボールを引き受け、状況を確実に見極め、適切なポジションに振り分けていく。この人が大宮にいて良かった――これまで、何度そう思わされたか、そうしたプレーをこの日も見せてくれた。

コーナーキックからガブリエウのヘディングシュートで追いつき、そして81分。石川の劇的な逆転ゴールが決まった。その瞬間を、石川の左後方から見ていた和田は、石川の右足トラップで「入る」と感じたと言う。

「ちゃんとやってきた人はこういう形で報われるんだなって、改めて感じました。(自分は)ちゃんとやってこなかった側の人間なんで(笑)」



2013年途中にベガルタ仙台より完全移籍。2014年はJ1残留を果たせずJ2降格の憂き目を見たが、翌2015年に1シーズンでのJ1復帰に大きく貢献した。2017年、再度J2降格となった年いっぱいで大宮を離れたわけで、まさか2024年、当時J3の大宮に復帰してくるとは思わなかった。

「何かできるかなと思いながら大宮に来た時に、選手もスタッフも1つにまとまってて、もちろんチームの結果も出てて、これは俺が何かするんじゃなくて、俺が必死に食らいついていかないとやばい、みたいなのが初日で感じられた。その中で自分に何ができるか、みたいなところでやれたのが俺的にはけっこう面白くてありがたくて、それが一番いい思い出だなと思ってます」

その年にJ2復帰を果たす。大宮在籍時は2度のJ2降格、J1昇格とJ2昇格が1度ずつで、「J2昇格が0.5換算だとすると0.5足りないのが自分の計算」とし、サポーターにも「応援してもらった分に対して、返せてる分はちょっと足りてない気がしてる」と悔やむ。

そこについては、「まだ先はわからないですけど、何か違う形で返せたらいいな」。もちろん選手としての契約満了なので、今後も現役選手として「全然やる」と断言した。

「別に今、次があるとかではないですけど、たぶん俺の場合、(契約先が)ないってならないとやめられないと思ってます。ただ、なかったらしれっとやめます(笑)」

そう言いながら、最後にはこう続けた。

「しれっと引退するとは言ったけど、もしセレモニーするならここでやりたいなって、俊輝を見てちょっと思いましたね」



もちろん、歓迎したい。将来の“何か違う形”にも期待している。だが、今はもう少し、現役選手としての和田拓也を見てみたい気持ちだ。

タク、ありがとう。

Reported by 土地将靖