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【取材ノート:川崎F】ACL遠征:四半世紀越しの聖地巡礼

2022年4月15日(金)
ジョホールバルという地名に漠然とした憧れを持っていた。過去に見聞きした地名の中では抜群の語感だとも感じていた。それはもちろん1997年の日本代表のイラン代表戦がきっかけになっているはずだった。アジア第3代表決定戦と言われるイランとの死闘は、その結果とともに、多くのサッカーファンの記憶に刻み込まれた試合だった。



そのジョホールバルに、四半世紀ほどの時間を経てようやく立つことができた。そのチャンスを与えてくれたのは川崎フロンターレだった。コロナ禍のため、昨季に続き集中開催となったACL2022会場として、グループIではジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア・ジョホールバル)が立候補しこの地が選ばれ、グループIの各試合が開催される運びとなった。

聖地巡礼が達成されたのは4月14日のこと。
川崎FのACLグループステージ第1節の試合会場が、あのラルキン・スタジアムで行われることを受け、その試合前日に公式練習が行われた。
ラルキンスタジアムの現在の正式名称はタン・スリ・ダト・ハジ・ハッサン・ユーヌス・スタジアム。ジョホール・ダルル・タクジムのセカンドチームの本拠地として今も稼働しており、建築年数の古さからは考えられないほど、格段にきれいな外装が維持されている。



川崎Fが行った試合前日の公式練習の冒頭15分を見させてもらったが、その練習前のこと。脇坂泰斗がピッチに姿を表すと、「これがあの岡野(雅行)さんのところか」と話し始める。「懐かしい」との言葉には小林悠の「ホントかよ!」のツッコミが入ったが、確かに当時の脇坂はまだ2歳。覚えているわけではないはず。ただ、そんな年齢の選手ですらこのスタジアムでの出来事を認識しているのだから、日本サッカー界にとって大きなインパクトのある出来事だったということでもある。



いつかは行ってみたいと思っていたジョホールバルのラルキン・スタジアムに、四半世紀の時間を経て降り立つことができた。サッカー界に関係する場所や人物には、どこかでつながっているということ。そんな特別なスタジアムで川崎はグループステージ4試合を戦う(2試合はスルタンイブラヒム・スタジアムで開催)。4月15日(金)の蔚山現代戦を皮切りに中2日で6試合が行われる川崎のアジアでの戦いの一面を、現地からの【取材ノート】の形でレポートして行きます。
ACL2022試合日程(Jリーグ.jp)

Reported by 江藤高志

出国から帰国まで。ジョホールバルでの取材の日々を、ライブでつぶやくツリー
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