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【取材ノート:琉球】「コツコツ地道に、その先へ」。GK宮﨑浩太朗が描く等身大の未来

2026年7月10日(金)


この夏、FC琉球へ完全移籍し、念願の「サッカーだけに専念できる」環境を掴んだ27歳のGK宮﨑浩太朗。大宮ユースから東海大学を経て、FC刈谷、福山シティFC、沖縄SV、横河武蔵野FCと、仕事を掛け持ちしながらプレーを続けた彼にとって今回の移籍は大きな転換点だ。だが、その心にあるのは喜びだけではない。

「オファーは嬉しかったですけど、すぐ危機感を覚えました。楽しみだけど、本当にすぐ終わっちゃう世界。そんな甘ったるい世界じゃない。自分がやらないともうすぐアウトになっちゃう世界なので」

これまでは仕事とサッカーを両立する毎日だった。

「引っ越しや解体現場の仕事を掛け持ちしていて、朝から現場へ向かい『はぁ、マジきついな…』と思いながら体を動かして、それから練習へ向かう。本当にそんな感じでした」

しかし、その日々への感謝は忘れない。横河武蔵野FCをはじめ各クラブで多くのピンチを凌いだ時間は、キーパーとしての感覚を研ぎ澄ます貴重な経験であり、やりがいに繋がっていた。だからこそ、サッカーだけに集中できる現在の環境を何よりも大切にしている。

「サッカーだけで生活できるということは、もうそこに自分の命をすべてかけられるということ。コンディション管理も含め、すべてをプロとして徹底したいです」

カテゴリーが上がれば当然シュートの質も上がる。だが、宮﨑はそれすらも自らの成長の糧にする。

「レベルが上がらないと体感できないものがある。その高いレベルに面食らって、必死に食らいついて、追いついて。その繰り返しの中でしか本当の成長はないと思うんです」



彼が上を目指すのには明確な原動力がある。地域リーグから這い上がってプロとなった「朴一圭選手(現・横浜FM)や児玉潤選手(現・栃木シティ)の背中にめちゃくちゃ勇気と希望をもらっています」と語った宮﨑。今度は自分がその役目を果たす番である。

「僕がここから一歩ずつ上り詰めていったら、どれだけ多くの人に希望を届けられるだろう。そう考えるとすごくワクワクするんです」

「失うものは何もない」と言い切る挑戦者は、広い守備範囲と安定感を武器に、強気で挑み続けることを誓う。地道に一歩ずつ、宮﨑浩太朗の新たな挑戦がここ沖縄で静かに、そして熱く幕を開ける。

Reported by 仲本兼進