
Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップの1stラウンド1回戦、ガイナーレ鳥取戦を2日後に控えた8月31日、練習取材に赴くと、見慣れない丸刈りの選手がピッチにいた。
「人生の中でけっこう坊主にしてます。たまに変な気持ちになって、(坊主に)しちゃいました」
そう語るのは、来年1月にRB大宮アルディージャに新加入予定の特別指定選手、日隠 ナシュ 大士。開幕前の練習参加時は短髪で端正なイケメンという印象だったが、頭を刈り込んで精悍さが増していた。連戦の中、カップ戦での起用を見込んで呼ばれたものであることは間違いなく、そこで自身も気合を入れての坊主だったのかもしれない。

【坊主にする前の日隠 ナシュ 大士】
果たして、鳥取戦ではアンカーとして先発出場を果たした。
「とにかくボールに関わり続けるっていうことと、守備で貢献するってことを考えてました」
立ち上がりわずか2分で失点を許し、その後も失点を食らい続ける難しい展開。個のプレーとしては運動量豊富に中盤を動き回り、鋭いプレスからボール奪取も見せた。だが、結果も相まって満足のいくプロデビューとはならなかった。
「難しかったです。プロで初めてやったんですけど、90分間をすごく短く感じて、もっといろいろ考えてプレーしないといけないなって思いました」
10分には果敢にミドルシュートを狙う場面も見せたが、「大学の時とあまり変わってないので、もうちょっと変えないといけない。得点とか、目に見える数字を出したいなと思いました」と反省しきりだった。
1つは、同じ関東大学リーグ2部でしのぎを削る鳥取の同じく特別指定選手、山本颯太に2得点と完膚なきまでにやられた悔しさもあったのではないか。鳥取とはカテゴリーも異なり、再戦の可能性は薄いが、大学リーグで対峙することになれば「やり返したい」と雪辱を期した。

試合後、ナルシス ペラッチ ナダル監督は
「ボール奪取能力にとても長けている選手。彼が今回初めて90分間プレーしたが、クラブにとってもまた大きなプラスになるのではないかと思っています」と評価。
中3日で迎えた明治安田J2リーグ第5節、ブラウブリッツ秋田戦でも66分から出場し、リーグデビューも果たした。
出場した2試合は1分け1敗と、まだ結果を得られていない悔しさは残る。関東大学リーグ後半戦は9月23日に開幕、それまであと1〜2試合は出られる可能性はありそうだ。

「もっと戦いたい」
言葉少なではあったが、心中は大宮での次の戦いへ燃え盛っているはずだ。
Reported by 土地将靖