明治安田J1リーグ開幕戦に勝利し、続く第2節では土壇場で同点に追いついた。開幕2試合を見る限り、今シーズンのヴィッセル神戸には最低でも勝点1を積み上げられる“常勝チーム”の風格があった。
だが、ここには※大迫勇也、武藤嘉紀、酒井高徳の“三本柱”が揃っていれば……、という注釈が入る。もちろん、この注釈はシーズンが進めば削除される可能性はあるが、前節の横浜F・マリノス戦では残念ながら大迫、武藤、酒井の偉大さを改めて思い知らされる格好となった。
横浜F・マリノス戦では前節から先発を6人入れ替えた。大迫、武藤、酒井の3人に加え、GK権田修一もベンチ外。さらにキャプテンの山川哲史、アンカーの鍬先祐弥がスタメンから外れた。大迫の代わりに小松、武藤の穴埋めにジェアン パトリッキ、酒井の右サイドバックに髙橋壱晟、権田と前川黛也、鍬先と日髙光揮までは予想できる起用だった。サプライズだったのは、山川の代わりに岩波拓也を抜擢した点だ。
明治安田J1百年構想リーグの終盤に山川が離脱した際は、カエターノやンドカ ボニフェイスを起用して3センターバックシステムに変更している。山川の守備力を補うための苦肉の策だったが、センターバックが2枚から3枚に増えたこの状況でミヒャエル スキッベ監督は岩波をチョイスしなかった。おそらく、今年2月のAFCチャンピオンズリーグエリートで岩波が鎖骨をケガからだろうが、J1百年構想リーグで1度も試合に出ていないDFを先発起用するのはかなり勇気が必要だろう。そういう意味で、横浜F・マリノス戦での岩波の先発起用は驚きだった。
だが、もっと驚かされたのは岩波のクオリティだ。横浜F・マリノスの三井寺眞に先制点を奪われた場面では、岩波のクリアが短くなったことでボレーシュートを決められている。岩波自身も「相手のクロスをもう少し良いところにクリアしたかった」と反省したように、そのプレーは少し残念な部分はある。ただ、それ以外は精度の高いロングフィードや前線への鋭い縦パスといった持ち味を存分に披露し、山川との“違い”を出してみせた。
試合後、岩波はこんな話をしている。
「チームの柱と言われる選手たちが不在の中、どうしてもみんなで結果を出したかった。このような試合で結果を出していかないといけない世界なので、代わりに入った選手が結果を出せなかったことが僕も非常に悔しい。もっと日常から“結果を出す”ことを突き詰めないといけない」
横浜F・マリノス戦で結果を残すことはできなかったが、かつてヴィッセルアカデミーの最高傑作と呼ばれたセンターバックの復調は、チームとしてプラス要素でしかない。スキッベ監督にとっては、いい意味で“頭を悩ます”シーズンが始まりそうだ。
Reported by 白井邦彦
だが、ここには※大迫勇也、武藤嘉紀、酒井高徳の“三本柱”が揃っていれば……、という注釈が入る。もちろん、この注釈はシーズンが進めば削除される可能性はあるが、前節の横浜F・マリノス戦では残念ながら大迫、武藤、酒井の偉大さを改めて思い知らされる格好となった。
横浜F・マリノス戦では前節から先発を6人入れ替えた。大迫、武藤、酒井の3人に加え、GK権田修一もベンチ外。さらにキャプテンの山川哲史、アンカーの鍬先祐弥がスタメンから外れた。大迫の代わりに小松、武藤の穴埋めにジェアン パトリッキ、酒井の右サイドバックに髙橋壱晟、権田と前川黛也、鍬先と日髙光揮までは予想できる起用だった。サプライズだったのは、山川の代わりに岩波拓也を抜擢した点だ。
明治安田J1百年構想リーグの終盤に山川が離脱した際は、カエターノやンドカ ボニフェイスを起用して3センターバックシステムに変更している。山川の守備力を補うための苦肉の策だったが、センターバックが2枚から3枚に増えたこの状況でミヒャエル スキッベ監督は岩波をチョイスしなかった。おそらく、今年2月のAFCチャンピオンズリーグエリートで岩波が鎖骨をケガからだろうが、J1百年構想リーグで1度も試合に出ていないDFを先発起用するのはかなり勇気が必要だろう。そういう意味で、横浜F・マリノス戦での岩波の先発起用は驚きだった。
だが、もっと驚かされたのは岩波のクオリティだ。横浜F・マリノスの三井寺眞に先制点を奪われた場面では、岩波のクリアが短くなったことでボレーシュートを決められている。岩波自身も「相手のクロスをもう少し良いところにクリアしたかった」と反省したように、そのプレーは少し残念な部分はある。ただ、それ以外は精度の高いロングフィードや前線への鋭い縦パスといった持ち味を存分に披露し、山川との“違い”を出してみせた。
試合後、岩波はこんな話をしている。
「チームの柱と言われる選手たちが不在の中、どうしてもみんなで結果を出したかった。このような試合で結果を出していかないといけない世界なので、代わりに入った選手が結果を出せなかったことが僕も非常に悔しい。もっと日常から“結果を出す”ことを突き詰めないといけない」
横浜F・マリノス戦で結果を残すことはできなかったが、かつてヴィッセルアカデミーの最高傑作と呼ばれたセンターバックの復調は、チームとしてプラス要素でしかない。スキッベ監督にとっては、いい意味で“頭を悩ます”シーズンが始まりそうだ。
Reported by 白井邦彦