9月23日の天皇杯3回戦でサガン鳥栖に勝利したヴィッセル神戸は、8月26日の天皇杯2回戦・ヴェロスクロノス都農戦の勝利から公式戦8連勝。鳥栖との古巣戦に左サイドバックで先発出場した飯野七聖は「こういう試合でも勝てるのが今のヴィッセルの強さだと思う」と連勝街道について話した。
「こういう試合」。鳥栖戦は、まさにそんな試合だった。試合の入り方は良かった。開始早々にジェアン パトリッキの鋭いプレッシングから小松蓮が決定機を迎えた。シュートは外れたものの、先制点の匂いをスタジアムに漂わせた。その直後に、今度はエリキがハイプレスでボールを奪い、最後は折り返しを日髙光揮がダイレクトシュート。今度はポストに嫌われてしまう。
この2つのビッグチャンスによって、完全に神戸ペースで試合が推移するかと思われた。だが、前半10分過ぎから試合は思わぬ展開となる。鳥栖の小菊昭雄が試合後に「勇敢に自分たちのフットボールを表現できた」と話した通り、鳥栖が神戸のハイプレスに屈せず、最後尾から丁寧にパスをつなぐ自分たちのスタイルで主導権を握ったのだ。
ただ、仕方がない面もある。鳥栖も同じく中2日で天皇杯3回戦を迎えたが、神戸の場合は8月22日の明治安田J1リーグ第3節の横浜F・マリノス戦から中2日や3日といった短いスパンでの連戦を重ね、選手たちには疲労が蓄積していたと思われる。
しかも、連戦の中には昨シーズンのJ1王者・鹿島アントラーズとの激闘や、タイでのAFCチャンピオンズエリート開幕戦、アウェイでのJ1リーグ第8節・ガンバ大阪戦といった厳しい戦いも含まれている。
その影響で、鳥栖戦では永戸勝也以外のメンバーを入れ替えた。結果的に前からの守備がうまくハマらなかった。永戸勝也はこう振り返る。
「自分の中では整理できていたが、連動した守備を指示して行うことまではできなかった」
だが、後半から大迫勇也と井手口陽介を入れ、さらに57分に武藤嘉紀、71分にジエゴを投入すると神戸が本来の姿を取り戻していく。ミヒャエル スキッベ監督が「大迫選手や後半途中から交代した武藤選手によって、相手陣内でボールをキープして押し込んでいくことができました」と話すように、じわじわと鳥栖を追い込んでいった。
そして78分にエリキが先制点を挙げる。1点を追う鳥栖は最後まで自分たちのスタイルを貫いてチャンスを作ったが、やはり堅守を誇る神戸は強かった。しっかりとエリキの1点を守り切って天皇杯4回戦へと駒を進めた。
J2リーグ所属の鳥栖に、主導権を握られる時間が長かったことは反省すべき点だろう。だが、結果的に勝った。これが真実である。今回の勝利は、改めて神戸の強さを知る一戦だったと言えるかもしれない。
Reported by 白井邦彦
「こういう試合」。鳥栖戦は、まさにそんな試合だった。試合の入り方は良かった。開始早々にジェアン パトリッキの鋭いプレッシングから小松蓮が決定機を迎えた。シュートは外れたものの、先制点の匂いをスタジアムに漂わせた。その直後に、今度はエリキがハイプレスでボールを奪い、最後は折り返しを日髙光揮がダイレクトシュート。今度はポストに嫌われてしまう。
この2つのビッグチャンスによって、完全に神戸ペースで試合が推移するかと思われた。だが、前半10分過ぎから試合は思わぬ展開となる。鳥栖の小菊昭雄が試合後に「勇敢に自分たちのフットボールを表現できた」と話した通り、鳥栖が神戸のハイプレスに屈せず、最後尾から丁寧にパスをつなぐ自分たちのスタイルで主導権を握ったのだ。
ただ、仕方がない面もある。鳥栖も同じく中2日で天皇杯3回戦を迎えたが、神戸の場合は8月22日の明治安田J1リーグ第3節の横浜F・マリノス戦から中2日や3日といった短いスパンでの連戦を重ね、選手たちには疲労が蓄積していたと思われる。
しかも、連戦の中には昨シーズンのJ1王者・鹿島アントラーズとの激闘や、タイでのAFCチャンピオンズエリート開幕戦、アウェイでのJ1リーグ第8節・ガンバ大阪戦といった厳しい戦いも含まれている。
その影響で、鳥栖戦では永戸勝也以外のメンバーを入れ替えた。結果的に前からの守備がうまくハマらなかった。永戸勝也はこう振り返る。
「自分の中では整理できていたが、連動した守備を指示して行うことまではできなかった」
だが、後半から大迫勇也と井手口陽介を入れ、さらに57分に武藤嘉紀、71分にジエゴを投入すると神戸が本来の姿を取り戻していく。ミヒャエル スキッベ監督が「大迫選手や後半途中から交代した武藤選手によって、相手陣内でボールをキープして押し込んでいくことができました」と話すように、じわじわと鳥栖を追い込んでいった。
そして78分にエリキが先制点を挙げる。1点を追う鳥栖は最後まで自分たちのスタイルを貫いてチャンスを作ったが、やはり堅守を誇る神戸は強かった。しっかりとエリキの1点を守り切って天皇杯4回戦へと駒を進めた。
J2リーグ所属の鳥栖に、主導権を握られる時間が長かったことは反省すべき点だろう。だが、結果的に勝った。これが真実である。今回の勝利は、改めて神戸の強さを知る一戦だったと言えるかもしれない。
Reported by 白井邦彦