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【取材ノート:千葉】サポーターを笑顔にするために、小林祐介は勇気を持って攻守で全力を尽くす

2026年9月24日(木)
2026/27明治安田J1リーグで開幕戦から5連敗を喫していたジェフユナイテッド千葉は、第6節で2-0とクリーンシートで初勝利をあげた。この試合では、ガンバ大阪が攻撃を組み立てる時、イッサム ジェバリにボールを入れて起点にすることが多い中、千葉はそのイッサム ジェバリを厳しくマーク。そこでボールを奪い、攻撃に転じるのが目立った。

前からアグレッシブにプレッシャーをかけ、球際で激しく競り合ってマイボールにするのを狙う。チーム全体が連動して機能した守備で、チームの無失点勝利に大きく貢献した選手の1人が小林祐介だ。
「個人のところというよりも、チーム全体として前から行くというところで、前の選手が(相手のパスコースや攻撃のコースを)限定してくれたので、後ろの選手としては狙いやすかったです。そこは本当に前の選手の貢献があったからこその守備です」

小林は前から果敢にプレスをかけに行った前線の選手の奮闘に感謝しながら、試合を振り返った。連敗中だったこともあり、ピッチに立った全員の体を張った守備が目を引き、この試合に懸ける気持ちの強さが感じられた。そして、その中で小林のここぞというところでしっかりと相手に体を寄せて潰しに行く守備は光っていた。ゴール前でG大阪の選手のシュートをブロックした場面も複数回あった。

「僕自身、開幕戦以来の試合出場だったので、気持ちが伝わるようなプレーをしようということで試合に入りました。球際の部分とか、僕だけではなくてチームとして『前から行こう。パワーを出そう』というところで、そこに僕が後ろからついて行ったというだけなので。本当にチーム全員の頑張りがあったからこその勝利だったなと思います」

開幕前の8月1日のちばぎんカップ、そして開幕戦のサンフレッチェ広島戦こそスタメンだった小林だが、広島戦は前半の出場で交代。8月26日の天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会2回戦にはスタメン出場したものの、今夏のJ1リーグ戦開幕前に加入したマテウス インディオ、開幕後に加入した喜田陽(第5節で負傷し、9月10日にクラブから右腓骨骨折と発表)といったボランチの新戦力とのスタメン争いもあり、その後は第6節でスタメンになるまで試合出場がなかった。

G大阪戦では矢村健が試合開始わずか21秒で先制ゴールをゲット。チームとしては2026/27J1リーグ戦で初の先制点だった。

「試合の入りのところからパワーを持って行こうというところで、すぐに点が取れたのでチームとしても流れを持って行けたと思います。でも、やっぱりそのあとに得点チャンスが何シーンかあったので、試合をコントロールするという意味ではチャンスで2点、3点と決めきらないといけないところではありますね。ただ、失点が続いていたところで失点をゼロで抑えられたというのは、チームとしても自信になりますし、1点取られて2-1で終わるのと失点ゼロで終わるのとではもう全然違うので。そういったところでは次につながるのかなと思います」

G大阪戦では攻撃時の選手たちに迷いがなく、しっかりと前へボールをつないでいこうという姿勢が見られた。

「一人ひとりが勇気を持って相手と相手の間でボールを受けることだったり、ボールに対して顔を出すことだったりというのを全員ができていたからこそだったと思います。僕自身もポジション的にも、やっぱり勇気を持ってボールを受けて前を向いてというのを増やさないとチームは活性化しないので、そういったところが良かったのかなと思います」

初勝利ということで、試合後のロッカールームの雰囲気はこれまでとはまったく違い、笑顔があふれていたと思われる。

「勝ったということで、サポーターの皆さんもそうですし、僕らも笑顔になる。僕たちはそれを目指してやっていて、見に来てくれる方たちの笑顔が見たいためにやっていることでもあるので、ジェフに関わる皆さんが笑顔になってくれたことが、僕としては本当に嬉しいです」

9月9日の2026/27Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1stラウンド1回戦で、カマタマーレ讃岐に2-0で勝ち、2試合連続で複数得点と無失点での勝利をあげた千葉。その勢いに乗って臨んだJ1リーグ第7節は、58分にエリソンが先制点を奪い、3試合連続での無失点勝利かと思われた。だが、90+2分にCKからの流れで東京ヴェルディに同点ゴールを奪われ、1-1の引き分けに終わった。

ただ、小林はこの試合でも体を張った競り合いを見せ、13分には相手のロングパスを中盤でカットするナイスプレーを披露した。

「お互いにロングボールが多くなって、セカンドボールの回収というか中盤での攻防が鍵を握ると思っていたので、そういった中で前半は相手のペースになりつつも耐えるところは耐えて、後半に自分たちが先制点を取れたところは良かったですけど。球際のところの勝負が今日の試合では大事というのは分かっていたので、もっともっと自分のところで優位に立てたのかなと思います。セカンドボールを拾って締めるというのはチームの狙いとしてもあったので、そこは狙っていました。そして、取ったボールをもっと前に、前に出せたのかなと思いますし、セカンドボールの拾い合いでもう少し自分のところで落ち着かせられて押し込む時間帯も作れたかなと思います。そこは課題だと思います」

試合終了間際の失点、それも2026/27J1リーグ戦で目立つセットプレー絡みの失点について語る時、小林の口調には悔しさがにじみ出ていた。

「アディショナルタイムにセットプレーからではありますけど、失点してしまったというのはこれまでもあって、ちょっとした隙を作ってしまっているのが今のチームの現状なのかなと思います。セットプレーだけではないですけど、最後の最後までどれだけ集中して守りきれるかというのが、勝点を拾っていく中ですごく大事になってくるので。そこはもっともっと突き詰めないといけないと思います。誰一人、気の緩みはないとは思うんですけど、結局、あの時間帯にやられてしまっているというのには原因があると思います。サッカーなのでシチュエーションは全部違うんですけど、時間帯もそうですし、最後の集中力もそうですし、判断もそうです。そういったところで、チームとしてももちろんそうですし、個人の一人ひとりがもう少しというか、もう一歩、どれだけ足を出せるかもそうですし、判断のところもやっていかないと勝点を拾っていけないのかなと思います」

続く第8節は、第7節と同様、30分のマテウス インディオの初ゴールで千葉が先制したが、47分、清水エスパルスの松崎快にミドルシュートを決められて失点。さらに71分、クロスから清水エスパルスのオ セフンにヘディングシュートを決められ、逆転されて1-2の敗戦となった。

この試合もスタメン出場していた小林は、勝利には結びつかなかったものの、攻守で効果的なプレーを披露。前半にはセットプレーからの流れの場面で、ボールを足でクリアに行っていたら清水の選手にシュートを打たれた可能性が高かったところ、頭でクリアする判断の良さを見せた。また、70分には小林が珍しくドリブルでボールを持ち上がり、左サイドにいた津久井匠海にパスを出すと、津久井のクロスが得点チャンスとなる場面もあった。

ボランチのスタメン争いは激化しているが、小林はサポーターを笑顔にするため、攻守で持ち味を発揮して全力を尽くす。

Reported by 赤沼圭子