
ツエーゲン金沢に0-2で敗れた翌週の練習場。汗を拭いながら取材エリアに現れた船橋勇真は、落ち着いた口調で前節の反省と今節に向けたテーマを語った。
Y.S.C.C.横浜、AC長野パルセイロ、ザスパ群馬を経て、今年1月にFC琉球へ完全移籍で加入した船橋。複数のポジションをこなすユーティリティー性が持ち味で、金沢戦では3バックの中央で先発フル出場し、出足の速い対人守備やボール奪取、最終ラインからのビルドアップで存在感を示した。

開幕から3勝1分と無敗を続けていたホームで、5試合目に初黒星を喫した金沢戦。マンツーマン気味のハイプレスに前進ルートを消された琉球は、前半のシュートが0本に終わり、自陣で守る時間が長くなった。船橋は対人の局面で何度もピンチを防いだが、それでも口から出たのは反省だった。
「相手の選択肢を減らしたり、やりたいプレーを制限したりする部分は意識していたし、自分のところで奪い切れなくても、次の選択肢を限定することはできていた。でも、ビルドアップから自分たちの時間を作れなかったなと思います」
とりわけ悔やんだのが1点を追う83分の2失点目の場面。カウンターを受け、自陣で相手よりも人数は足りていたものの球際で潰し切れずに崩され、勝敗を決定づける追加点を許してしまった。
「あの時間帯での2失点目はかなりネガティブな要素が強くなってしまった。後ろに人数が揃っていたからこそ、個人として僕が球際でしっかり潰し切るべきだったと思っています」
一方で、守備者としての自負も口にした。この試合でも、対人の局面で何度もピンチを防いでいた。
「カウンターで1対1になったり数的不利になったりする場面でも、最後は一人で守り切るくらいの気持ちで構えている。仲間が前で信じて行ってくれている分、一番後ろの僕が意地でも守り切るっていうプライドは持っています」

そう語る船橋にとって、その守備の真価が問われる一戦が次に控える。
今節は、アウェイでのザスパ群馬戦。2024年から2年間群馬でプレーしていた船橋は古巣との対戦を前に「純粋に楽しみ」と明かす。クラブハウスでロッカーが隣同士のキャプテン・鈴木順也も群馬でプレーした経験があり、古巣の話題が出れば盛り上がるという。
「群馬のサッカーや強みは体に染み込んでいる。でも意識するのは相手より、まずは自分たち。自分たちの形をしっかり出して、相手の形を封じたい。群馬時代に勝利したあと、スタジアム全体で『草津節』を踊る雰囲気がすごく印象に残っている。だからこそ、今回はアウェイのピッチで、あの光景を見せない試合をすることが一番の目標です」
当日は家族や知り合いも応援に訪れる予定だという。
「周りの人たちに自分が成長した姿を見せたいし、チームとしても今季のアウェイ初勝利をつかみ取りたい。怪我なく、恐れずにチャレンジし続ける姿勢を90分間見せる覚悟です」
敗戦から1週間。古巣・群馬との一戦に臨む。
Reported by 仲本兼進