Js LINK - Japan Sports LINK

Js LINKニュース

【取材ノート:藤枝】急成長を続ける“美白のボランチ”岡澤昂星。今季の進化と伸びしろを聞く

2026年5月22日(金)
今季は真鍋隼虎、中村優斗、三木仁太、近藤優成といった大卒ルーキーの活躍が目立っている藤枝MYFCだが、もう1人、彼らと同い年でチームの核となっている選手がいることを忘れてはならない。
明治安田J2・J3百年構想リーグの藤枝でもっとも長い時間プレーしているボランチの岡澤昂星だ。

デュエル勝利数が下位から1位に

セレッソ大阪のアカデミー出身で、2022年にトップチームに昇格した岡澤は、FC琉球へ育成型期限付き移籍を経て、昨年から藤枝に期限付き移籍。28試合に出場して経験と成長を重ね、本人の強い希望もあって今年もレンタルを延長した。プロ5年目で、大卒1年目と同世代となる選手だ。
そして今季は、槙野智章監督の下でさらなる進化を見せ、攻守両面にわたる幅広い活躍でチームの躍進を支えている。その成長ぶりについて、槙野監督は次のように語る。

「こちらが新しいことを要求したときに、チャレンジする意欲というのがものすごく強いと思います。たとえば去年のデータを見ると、彼のウィークポイントはデュエルだったんですよ。たしかリーグでワーストに近いほうだったんですが、今年は前半戦のデュエル勝利数で上位3人に入っています(17節終了時点ではデュエル勝利数1位)。自分のウィークな部分を逆に武器に変えたというのはすごいことですよね。だからもっと伸びると思います」

岡澤自身は、自らの手本として以前から日本代表・佐野海舟のプレーを研究し、自身にフィードバックさせ続けている。昨年は初めてJ2で1年を通してプレーし、球際の強さを磨くことの重要性も痛感していた。そのために肉体的にも強化を続け、今季は秋本真吾スプリントコーチのトレーニングで、走力やアジリティも向上。体重は4kgほど絞れているという。
元々こぼれ球や相手の動き、パスに対する予測は武器としていたが、身体能力が強化されたことによって、ボールへの寄せがより速くなり、1試合平均タックル数は2位。球際での身体の入れ合いでも優位に立てるシーンが格段に増えた。
本人も「プレスの回数やスプリントの回数は、明らかに去年を上回る数字が出ていて、そこは自分でもすごく実感できています。あと今年は、五分五分のボールに対して自分が先に身体を入れたり、相手に入れられたとしてもそこに潜って奪い返したりするシーンも増えて、デュエルの面でも数字が出ているので、すごく自信につながってますし、自分のプレースタイルを進化させられていると思います」と充実ぶりを口にする。
もちろん、彼がデュエルで勝つことは、槙野監督が志向する藤枝スタイルを実践する意味でも大きな原動力となっている。

百年構想リーグの集大成として

また、岡澤の持ち味は守備だけではない。ボックスtoボックスの動きを90分間続けられる体力はもちろん、相手のプレスを受けてもボールを失わないキープ力が増し、縦パスやサイドチェンジの質と本数も昨年より増している。チャンスメイクに絡むシーンも増え、7節・福島ユナイテッドFC戦で決めたゴールは非常にテクニカルな一発だった。
とはいえ、本人は百年構想リーグで「10ゴール10アシスト」を目標に掲げていたので、ここまで1ゴール1アシストというのはかなり物足りないだろう。だが、それによって彼の貢献度に対する評価が下がることはなく、2026/27シーズンに向けての伸びしろと言える。

百年構想リーグの最終節は、2023年一緒にJ2へ初昇格したいわきFCとの対戦。
「いわきは、今年の開幕前から僕たちが積み重ねてきた走るというところを4年間やってきているチームで、土台も上積みも僕たちよりある相手です。でも、その走力というところで僕らはいわきを超えていかないといけないし、走力のぶつかり合いという面でも百年構想リーグの集大成になるので、僕もすごく楽しみにしてます」と、岡澤は自身のプライドもかけて挑む。もちろんゴールやアシストで勝利に直接的な貢献をすることも「狙っていきたいです」と大きなテーマになっている。

サッカー選手とは思えない“美白”もあって、昨年までは「かわいい」という女性ファンの声が目立ったが、今年は身体が絞れたこともあって顔の精悍さが増し「かっこいい」に変わりつつある。またそれ以上に「頼もしい」が増している中で、槙野監督の言う「もっと伸びる」が2026/27シーズンでどれだけ花開くのか。本当に楽しみでしかない。